Qt Quickにおける重要な概念 - ビジュアル・キャンバス

Qt Quick が提供するビジュアル・キャンバスは、z-ordering を持つ 2 次元のキャンバスです。

座標系

Qt Quickの座標系における左上のピクセルは[0, 0]ピクセルです。子アイテムの座標系は、その視覚的な親アイテムからの相対座標系です。Qt Quickが利用する座標系についての詳しい情報は、座標系についてのドキュメントを参照してください。

ビジュアルペアレント

Qt Quickを使用するQMLアプリケーションでは、2種類のペアレントがあります。1つ目はオブジェクトのライフタイムセマンティクスを決定するオーナーシップペアレント（QObject ペアレントとも呼ばれます）です。2つ目はビジュアルペアレントで、キャンバスのどこにアイテムを描画するか、また特定のプロパティ（例えば、不透明度はビジュアルチルドレンに適用されます）を決定します。

ほとんどの場合、ビジュアルペアレントはオーナーシップペアレントと同じです。このトピックの詳細については、ビジュアルペアレントについてのドキュメントを参照してください。

シーングラフ

最近のコンピュータシステムやデバイスは、グラフィックをレンダリングするためにグラフィックプロセッシングユニットやGPUを使用しています。Qt Quick は、OpenGL、Vulkan、Metal のようなグラフィックス API を使用することで、このグラフィックスハードウェアを活用することができます。Qt 6 では、Qt Quick 用のデフォルトのグラフィックス・アダプテーションは、OpenGL (ES)、Vulkan、Metal、Direct 3D 11 などの複数のグラフィックス API をサポートしており、Qt Quick で開発されたアプリケーションを QML で表示することができます。特に、Qt Quick はシーングラフを定義し、それをレンダリングします。シーングラフの概念や、なぜそれが有益なのか、Qt Quickが提供するシーングラフの適応についての詳細な情報は、シーングラフについてのドキュメントを参照してください。