Qt 空間オーディオ
Qt Spatial Audio は、3D 空間における音場を実装するための豊富な QML 型や C++ クラスを提供するアドオンモジュールです。空間にリスナーを配置したり、リスナーの周囲に局所的な音源を追加したり、リバーブや反射を使ったバーチャルルームをエミュレートしたりするためのAPIが用意されています。
はじめに
Qt Spatial Audio を初めて使う場合、.qml
ファイルに次のように記述することで、QML タイプをアプリケーションにインポートすることができます。
import QtQuick3D.SpatialAudio
C++ ライブラリにリンクするには、プロジェクトのCMakeLists.txt
ファイルに以下を追加します。my_project
はプロジェクト名で置き換えてください。
find_package(Qt6 REQUIRED COMPONENTS SpatialAudio)
target_link_libraries(my_project PRIVATE Qt6::SpatialAudio)
Spatial Audio Overview』では、以下の各クラスの使用方法について、より詳しく説明し ています。
QMLタイプ
次の表は、いくつかの重要なQML型の概要です。
タイプ | 説明 |
---|---|
AudioEngine | オーディオシーンの処理を行うエンジン |
SpatialSound | 3D空間に配置された音源。 |
AmbientSound | 場所に依存しないステレオサウンドトラック。 |
AudioRoom | オーディオのリバーブや反射を生成する部屋の定義。 |
C++クラス
次の表に、重要なC++クラスの概要を示します。
クラス | 説明 |
---|---|
QAudioEngine | オーディオシーンの処理を行うエンジン |
QSpatialSound | 3D空間に配置された音源。 |
QAmbientSound | 場所に依存しないステレオサウンドトラック。 |
QAudioRoom | オーディオのリバーブや反射を生成する部屋の定義。 |
ライセンスと帰属
Qt Spatial Audioモジュールは、The Qt Companyの商用ライセンスで利用できます。また、フリーソフトウェアライセンスでも提供されています。これらのフリー・ソフトウェア・ライセンスは、GNU Lesser General Public License, version 3 またはGNU General Public License, version 3 です。詳細はQt ライセンスを参照してください。
Qt Spatial Audio は、GNU General Public License バージョン 2 では使用できません。
さらに、Qt 6.8.0のQt Spatial Audioには、以下の許諾ライセンスのサードパーティモジュールが含まれています:
Mozilla Public License 2.0 および BSD 3-Clause "New" または "Revised" ライセンス | |
Apache ライセンス 2.0 | |
BSD 3-条項「新規」または「改訂」ライセンス |
リファレンスと例
本ドキュメントに含まれる文書の著作権は、それぞれの所有者に帰属します。 本書で提供されるドキュメントは、Free Software Foundation が発行したGNU Free Documentation License version 1.3に基づいてライセンスされています。 Qtおよびそれぞれのロゴは、フィンランドおよびその他の国におけるThe Qt Company Ltd.の 商標です。その他すべての商標は、それぞれの所有者に帰属します。